子どもの姿
自分で箸を使いたくて仕方がない2歳の景子ちゃん。
しかし、うまく使えずに、給食がなかなか進みません。
手伝おうとすると怒るし、そうかといってスプーンは嫌だと言うし、どうしたらよいでしょうか。
お箸を使いたいという気持ちをたいせつに
2歳くらいになると、人がお箸を使っているのを見ると、まねをしてやってみたくなります。
しかし、まだ2歳は、指の独立した機能が育っていないので、お箸を使うのは難しいと思います。
そこで、少しお行儀は悪く見えますが、周りにいる人は、お箸に食べ物を刺して渡すという風に手助けをするといいでしょう。
また、かき込むようにしてごはんを食べてもかまわないでしょう。
そして、少しでも食べることができたら、「えらいね」と褒めてあげましょう。
使っているうちに、結構上手に使えるようになってきますので、やりたがるときがチャンスだと思って手伝ってあげてください。
無理に箸をとりあげて、スプーンを渡すこともないと思います。
お箸を使っているという気分、「自分はこれができるようになりたい」「できるはずだ」という、子どもの自尊心を大切にしたいですね。
お箸の練習はどうするの?
お箸の練習を始める時期は、はっきりと何歳から・・・という決まりはありません。
スプーンを鉛筆持ちで握ることができて、それで上手にご飯を食べることができるようになる、というのを一つの目安にしてみてはいかがでしょうか。
順手持ちから逆手持ちに移行し、さらに逆手持ちで親指・人差し指・中指の3本の指で持てるようになったら、お箸の練習を始めるとよいでしょう。
練習の方法として、まず練習するタイミングですが、子どもがやりたがるときは別ですが、ご飯のときは余り練習しないほうがいいと思います。
どうしても「食べさせなければ」という気持ちが前面に出てしまい失敗することが多いようです。
ご飯以外の時間に、小さく切って水に含ませたスポンジ等を使用して、お箸で挟む練習をするといいでしょう。
お箸の持ち方を教えるときは、まずは1本からスタートします。
① 1本の箸を親指、人差し指、中指で挟み、鉛筆握りにする
② 1の状態から2本目を差し込み、薬指の上に載せる
③ 2本のお箸を持ったら、上の箸だけを動かす練習をする
④ 上手く動かせるようになったら、スポンジを挟んで皿へ移し替える練習に入る
お箸が正しく持てるようになったら、あとは上手くものを掴めるように練習を繰り返しましょう。
お母さんやお父さんが正しい持ち方を見せてあげるのも効果的ですね。
とにかく焦らずに、気長にじっくりと、楽しみながら教えてあげてください。
お箸の練習は勿論大切ですが、それ以上に子どもが、「楽しく食べること」「お箸を持ちたいという意欲があること」を、大人が見極めることが大切です。
練習開始のタイミングは子どもによってそれぞれだと思いますので、しっかりと見極めて、楽しく練習しましょう