心が開いたときに、嫌いなものも食べられるようになります
においが強いせいか、ピーマンが嫌いな子は大変多いです。
無理やり食べさせるようなことをすると、一生ピーマン嫌いになってしまいかねません。
幼児期の心の傷になってしまうような、無理強いした食べさせかたは、よろしくないですね。
心が開いたときにこそ、嫌いなものも食べることができるようになるのです。
例えば、保育園のプランターで、クラスのみんなでだいじに育てて、一個だけなったピーマンかあったとします。
それを生のまま、大好きな保育園の先生が」、小さく切って、みんなでひと切れずつ食べるというような楽しい経験が必要でしょう。
そうなると、いつもは食べられないピーマンでも、食べることができるようになるものです。
その経験だけで、十分です。
ピーマンは、真っ赤に熟したものだと見た目もきれいで、食に対する意欲が出て、なおよいですね。
また、無理やり食べさせるようなことはせず、普段の食事に少しずつ入れるようにしてもよいでしょう。
子どもに食事についての罪悪感を押しつけるようなことは避けたいものです。
苦手な食べ物との「楽しい出会いのやり直し」をしてみましょう
好き嫌いは出会いの印象にも大きく関係するので、その食べ物との出会いがどういうものだったのかを子どもに聞いてみて、「出会いをやり直してみる」のはどうでしょうか。
ピーマンの仲間のパプリカを勧めたり、ピーマンをちぎって焼いてみたりしてもいいですね。
また、残さず食べるという園の方針があるのなら、少し見直したほうがいいかも知れません。
私は、プレッシャーを受けることが多い状況で、さらに「食べなさい」と突きつけられるのは、とてもつらいことだと思います。
「食べなくてもいいよ。だれにだって嫌いなもの、あるよね」という、人間としての幅や判断があってもよいのではないでしょうか。
「嫌い」という気持ちを受け止めてもらえないと、子どもは頑張ることができません。
保育でのさまざまな場面と同じように、食べることにも発達過程があると思います。
「食べられるものを増やしていく途中」だと捉えて、ゆったりと構えることも必要ではないでしょうか。