睡眠の質と子どもの成長の関係とは
不機嫌、ぐずり、怠け、かんしゃく持ち、気分屋、イライラ、ダラダラ、キレる、意地っ張りなど・・・。
お子さんのこんな態度、心当たりはありませんか。
さまざまな理由が考えられますが、意外に多いのが睡眠の問題。
正しい睡眠ができていない可能性があるのです。
「うちの子は10時間くらい眠っているのに・・・」と思ったお母さん、睡眠の長さだけでなく、睡眠の質が大切なんです。
こどもがダラダラしたり、不機嫌だったりすると、親も自然と怒りつぼくなります。
「早くしなさいっ!」「ダラダラしないっ!」
「何が気に入らないの!」「ねえ、聞いてるのっ!?」
そんな声が家中に響いていませんか。
怒るのもエネルギーを使います。
こどもは不機嫌、親も不機嫌では家庭内の空気が重苦しいと、みんな心が暗くなってしまいます。
これでは悪循環ですね。
でも、こどもの性格のせいではなくて、実は睡眠が原因だとしたらどうでしょうか?
最近、いろいろな調査や研究の結果、睡眠の質が悪いこどもは、さまざまな問題を抱えやすいことがわかっています。
安眠できない、昼寝ができないなど睡眠自体の問題のほか、イライラや情緒不安定など、気分や行動に表れたり健康面や学習能力にまで影響を及ぼします。
睡眠の専門家である米コーネル大学のジェームズ・マス教授によれば、「睡眠は、明日1日をきびきびと有意義に暮らし、心身ともに健やかに過ごすために、体と脳の準備を整える重要な時間」です。
「十分な睡眠を取らなければ、生活の質の低下を招く」と同教授は指摘しています。
ぐっすり眠れない状態が続くと、あらゆる面で悪影響が
気分や行動に現れる問題
・いつもイライラしている
・急にふさぎこむ
・情緒不安定な状態
・攻撃的な行動に出やすい
・異常な行動をとる
・ハイになる
健康面に表れる問題
・運動技能が低下する
・病気からの回復力が低下する
・成長や発達の乱れが生じる
睡眠に表れる問題
・安眠できない日が続く
・昼寝ができない
・悪夢などが増える傾向が表れる
・夢遊病や寝言が頻繁に見られれる
学習能力に表れる問題
・手と目の連係動作の障害が生じる
・記憶力の低下が顕著にみられる
・集中力の欠如が顕著にみられる
・記憶障害が顕著にみられる
・判断力の低下が顕著にみられる