睡眠障害が招く怖い悪循環|睡眠遮断による過労のサイン

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睡眠障害が招く怖い悪循環


十分な睡眠が取れないと慢性的な睡眠遮断(本能的な行動としての睡眠が取れない状態)に陥ります。

この状態が続くと、どんどん疲労が蓄積していきます。

これで疲れて眠れると思ったら大間違い。

この睡眠遮断による疲労では、皮肉にもなかなか寝つけず、たとえ眠れたとしても夜中に何度も目が覚めてしまうのです。

これでは睡眠の質は落ちるばかり。

悪夢が増え、夢遊病や寝言も発生。

こどもがこのような状態になると、当然、面倒を見る親も熟睡している場合ではなくなり、同じような状態に陥りかねません。

そもそも、こどもはどのくらいの睡眠時間が必要なのでしょうか。

テルアビブ大学(イスラエル)のアビ・サデ教授が実施した睡眠調査によれば、睡眠がたった1時間不足するだけで、動きに機敏さがなくなり、脳機能も低下、夕方ごろからどっと疲れが出るそうです。

親としては、こどもの睡眠の合計時間(昼寝を含む)をきちんとチェックしておくことが、毎日を健やかに過ごす第一歩なのです。

 

【乳幼児の一日の睡眠時間】

 表1

*睡眠時間はあくまでも平均です。また、連続した睡眠である必要はありません。
正常な睡眠でも、睡眠段階が切り替わるときに短時間の覚醒(目覚め)があるからです。

*子どもの昼寝は長めになることが多く、逆に夜は短くなる傾向があります。
昼寝と夜の睡眠の合計が1日の睡眠合計時間と一致しないことがあります。
あくまで目安と考えてください。

表1は、こどもの睡眠時間の目安をまとめたものです。

個人差はありますが、原則としてこの表に沿った睡眠時間を確保し、必要に応じて調整していきます。

この目安よりも睡眠時間が少ない子の場合、「慢性的な過労」の可能性があります。

疲労ではなく過労なのです。

そうなると、日中の行動、学習能力、成長・発達のすべての面に悪影響を及ぼします。

「うちの子は元気そうだけど・・・」。

たとえ過労状態でも、日常の行動が疲れていないように見えることもあります。

ここが怖いところです。

また、睡眠の時間自体は確保できているようでも、正しく睡眠ができていないために、過労状態の子どももいます。

たとえば、もう体が疲れているはずの時間なのに、妙にハイになっていて元気そうに見えることはありませんか。

逆に、遊びの時間なのに、あまり楽しそうに見えないことはありませんか。

テレビを見ていたのに眠ってしまう、就寝時刻になっていないのにソファや床で眠ってしまうことがある、家の中が静かになると昼前でもウトウトする・・・。

実はどれも過労のサインなのです。

睡眠は、起きている時間を健やかに、楽しく、有意義に過ごすための前提条件なのです。

 

睡眠遮断による過労のサイン

思い当たることはありませんか?

下のような行動やしぐさが見られたら、過労が考えられます。

・すぐにめそめそする、不機嫌になる、甘える

・就寝時間以外でも、指しゃぶりが多い

・お気に入りの毛布・タオルケットやぬいぐるみなどを日中も手放さない

・疲れているはずなのに、ハイになっている

・極度のわがまま

・かんしゃく持ち、キレやすい

・床に着いてもなかなか眠れない

・車や電車、バスで眠ってしまうことが多い

・テレビを見ながら眠ってしまう

・就寝前にソファや床で眠ってしまうことがある

・家の中が静かだと昼前に眠ってしまう

・目覚めが悪く、シャキッとするまでに時間がかかる

・十分休息できていないらしく、元気いっぱいに見えない

・楽しいはずの状況でも楽しそうに見えない

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